西部劇の銃

 ショットガンとライフル・拳銃の実包、口径について


ショットガン「散弾銃」
ショットガンとは銃身内部にライフリングが無く主として散弾を発射する銃であり、ライフル銃及び拳銃は銃身内部にライフリング「螺旋条溝」がされてあり1発の弾丸をより強力、より遠くへ正確に飛ばすための工夫がされています。この時代はやはりどちらも口径が大きいほうが殺傷力が強いと考え現代の銃よりは大口径になっているようです。ショットガンの口径表示は鉛1ポンドから同重量の真球体を作り10個で1ポンドの球体を通す内径を持つ銃身が10ゲージ、12個のものが12ゲージ、20個のものが20ゲージの口径といいます。近代の銃は狩猟、クレー射撃などがメインなので水平2連、上下2連とわず12ゲージが主体です。したがって数字が小さいほど大口径になります。通常は一個の弾丸では無く散弾をカートリッジに詰める。、西部劇では殆どが10ゲージの銃です。駅馬車の護衛、保安官等が使用する。至近距離では絶大な威力を持つ銃となるため法律側の持つ銃となります。この「荒野の七人」のスティーブ・マックィーンの銃も10ゲージのようですね。だが時々は「西部劇」の世界にもこの銃の銃身、台尻を切り短くしたものも登場します。「エルドラド」のジェームス・カーン、史実ではドク・ホリディがOKコラルでベルギー製のこの銃で戦ったという記録も残っております。この銃が効果的に使われていた映画を何本かご紹介いたします。「決断の3時10分」、「ガンヒルの決闘」、「リオ・ロボ」でしょうか。

ライフル「旋条銃」
左の銃はコルト・シングルアクション・アーミー45、実包は45ロングですがライフリングされた銃の口径は、通常アメリカはインチ表示が主です。左の銃の口径は45ですから100分の45インチ、メートルでいうと1インチは25.4mmですから約11.43mmになります。金属薬莢が出来てからは実包は口径に弾丸の重量が付くのが普通のようです。「西部劇」に貢献しているウインチェスターM73、コルト・ピースメーカー、レミントン1878フロンティアに使われる実包44−40ですが、この実包は44口径「約11.17mm」、弾丸重量40グレインで火薬量は200グレインのようです。資料は洋書FAMOUS・GUNSのアンティックガン特集号のレミントン社のM1878フロンティアからです。グレインの単位は古くから英国で使用され1グレインは7000分の1ポンドです。割り算は長くなりますので通常は0.0648ポンドになります。昔設定された時に大麦の粒1粒の重さを1グレインとしたようです。ちなみに1インチは大麦の粒を3個縦に並べた長さが元になっているようです。44−40の実包の全長は約40mmです。映画に戻れば「ララミーから来た男」でジェームス・スチュアートがこの銃で手のひらを撃ち抜かれますが、11mmの穴を手のひらにあけられれば絶対その後、拳銃など持てる回復は無理ですよね。

       西部劇時代に使われた銃の発火方法


西部劇といえばアラモ、征服されざる人々、などは例外としてやはり南北戦争1861年から20世紀に入るまでが舞台となります。特に南北戦争5年間で急激に銃が進化しました。1807年にパーカッションロックの特許、1812年実包式後装銃の特許、1835年にはピン・ファイァー薬莢、コルトのリボルバーの特許が出ております。南北戦争の主体の銃は拳銃はコルトネービー「パーカッションモデル」が1851年に製造されていますが、小銃はライフリングされた銃身がやっと出来たくらいだと思います。S&Wの小口径リム・ファイヤーの拳銃以外はどちらもパーカッションの発火方法の銃が主体でしたが、戦争後期にはヘンリー、スペンサーなどの大口径リム・ファイヤー金属薬莢の実包が間に合い連発銃の登場となります。特に工業の盛んな北軍はよしとしても南軍は銃器の確保が大変だったと思われます。輸入主体の南軍の銃器ではフランスのル・マット・コンビネーションなどが、変わった銃で面白いですね。

写真は洋書「CIVIL・WAR」からお借りしました。
左上は南北戦争の北軍の「コルトM1860・アーミー」パーカッションのリボルバーです。弾丸込めはまずシリンダー弾倉の6個の穴に火薬を入れ、その上から丸い鉛の弾丸をいれ銃身下の梃子で一個ずつ押し込んでいきます。そしてシリンダーの後ろの雷管ニップルに一個一個雷管のキャップを付けていってやっと撃てる状態になります。その右の物が改良された、破損していますが「コルトM1860アーミー」のペーパー・カートリッジです。上右は初代「西部劇」スターの「ウイリアム・S・ハート」です。彼も丁度牛の角で作った火薬入れからその作業をやっております。南北戦争後期この作業は左のようにリンネル布、紙カートリッジの採用で火薬量の安定、弾丸込めの速さなどに改良がありました。この中の11は金属薬莢のリム・ファイヤー、早くから22口径はS&Wがモデル・1用に製造しておりました。南北戦争後期にはスペンサー、ヘンリーなどから大口径のこの様式の実包が出ています。12は南軍使用のフランスのル・マット様式のピン・ファイヤーの実包です。この当事のパーカッション・リボルバーは金属薬莢後装銃のように撃ちつくすと、短い時間で弾丸込めは出来ません。ここらは辺りはクリント・イーストウッドの映画はよく出来ていて「アウトロー」では身体に4丁馬の鞍に2丁計6丁くらい持っていましたね。そして「ペイル・ライダー」では弾丸込めの終わっているシリンダー弾倉を何個か用意をしておき、撃ち終えるとシリンダー弾倉を取替えるということをやっておりました。だからこの銃のガンベルトには弾帯は不要なわけです。
コルト・アーミーM1860の移り変わりのよく判る写真です。上がもともとのパーカッションの銃、中が金属薬莢の実包が出来たので改良されたウイリアム・マソン・コンバージョン、銃身の下の梃子式の弾丸込めの装置の代わりに排莢用のエジェクターが付いております。そしてシリンダー弾倉の後ろ部分も改良されています。下がコルト社が本式に改良した銃です。形もすっきりとまとまり、シリンダー弾倉もちゃんと金属薬莢用になったものが付いております。ただこの銃にも弾倉上部にフレームが無いので、強力な実包には弱いために、改良されコルトSAAとなって行きます。

      小銃あれこれ ウインチェスター73


西部劇に登場する私の大好きな銃「ウインチェスター・73」の歴史は不思議な過去を持っています。そもそもはスミス&ウエッスンが拳銃でコルトのシリンダー弾倉の特許が使えなくて低迷している時にロケット・ボーイをこの銃身下部に取り付けたチューブ弾倉からまず劇鉄を起こし、レバー操作をすることにより排莢と次弾の装填を行うピストル、ヴォルカニック・ピストルを創った。これが凄い威力があり試射した雑誌記者が火山の爆発「ヴォルケーノ」からその呼び名がついたようだ。下左の銃などはもうこの時代にs&wの拳銃をイタリアでコピーされヨーロッパで売られていたようで現物がヨーロッパ各地の博物館に何挺かのこっているようですね。最初S・・Wの二人は資金提供を衣料品で財を成していたオリバー・F・ウインチェスターに申し込んだのだがウィンチェスターは事業そのものが欲しくて特許を二人から買い上げ、下のヴォルカニックライフルとなった。そうしてその工場の若い銃職人テイラー・ヘンリーが改造しヘンリー・ライフルとなる。73年モデル以降はなんと天才銃設計者ジョン・ブローニングがウインチェスター銃の改造を手がけその特許をウインチェスター社が次々と買いあげ強力な銃へと成長していきます。
              スミス&ウエッスン・ヴォルカニック                   
   当時の新聞広告の一部
            
                                 

ヴォルカニック・ライフル

ヨーロッパでコピーされたs&aヴォルカニック
上の銃はレバーアクション連発銃の元になったヴォルカニック38口径カービンですが1855年頃にスミス・アンド・ウェッソンの特許を買ったウインチェスター社で作られたものです。、本によると凡そ上の図のようらしいです。左が実際の弾「ロケット・ボール」です。鉛の弾の後ろに窪みが有りそこに火薬及び発火剤「雷管」が有り、つまり鉛の発射体そのものが薬莢の役目も果たしていたようです。此の弾は不安定で銃身下の弾倉内で連鎖爆発などを起こし、その不便さからあまり銃は売れなかったようです。最も最初の元込め連発銃はこの「ロケット・ボール」を使用したものになります。下の銃は高価だったが少人数のところを一番襲われよかった「金掘り」の男達が持ち始めた。54口径の「ロケット・ボール」を使ったHUNTの銃だろう。しかしこの銃も不発、弾倉内での「ロケット・ボール」の連鎖爆発などであまり数は売れなかったようである。

HUNT・ライフル

ヘンリー・ライフル                                                       テイラー・ヘンリー
レバーアクションの銃はヴォルカニックからこの銃に引き継がれました。そして名銃ウインチェスターへと引き継がれます。銃身下部が弾倉になっておりますが機関部側部の装弾口が有りません。弾倉の先端から逆向きに実包を装填します。実包は44口径リムファイアー多分弾倉には10発以上の弾の装填が可能ではないかとおもわれます。1860年製。残っている銃が少ないのか古い映画ではほとんどがウインチェスターの先台を取り外しヘンリーらしく見せているようです。最近全4巻鑑賞の「ロンサム・ダブ」のガス「ロバート・デュバル」が使っていましたね。最近観る機会のあった「ダンディ少佐」にも使われていましたね。南北戦争では北軍に、この銃を持った専門の部隊も在ったようで、給料15$の兵士が負傷兵から一丁35$で買い取った、そして家族の手紙に「いい銃だ、一発撃ってもまだ弾丸が残っていると思うと安心する」と書き送っている。    

ウインチェスターM73
あまりにも有名な銃であります。銃身長は普通61cmのものが多いようです。実包は44−40を使用。この実包はコルトSAAの一部レミントンとの拳銃と共用できた。馬旅で弾丸が一種類でライフル、拳銃と共用できるのは大きなメリットです。映画ではアンソニー・マン監督のジェイムス・スチュアート主演「ウインチェスター銃73」があまりにも有名です。最近の映画ではイタリアとかアメリカ、日本のミロクなどの復刻コピーが割合にあるのか映画のなかにこの銃が沢山でてくるようになりましたが、昔はM92が使われていたように思います。ジョン・ウエインなどはM92をずっと使っていたような気がするのですが。弾倉には機関部右側面の装填口から前向きに入れていきます。44−40は実包全長が約40mmですから10発以上の実包が入るとおもいます。私のM94は実包が30−30、実包全長約65mmです。そして銃身長が60cmでした。当時、日本では猟用ということで5発以上は禁止ということで弾倉の前の蓋部分にその長さの棒が取り付けてありました。それが無ければ6発装填です。しかし美しい銃であります。
機構は左図のようにレバーを起こすと遊底が下がり撃鉄を起こします。そして遊底前部の排莢子が薬莢を引っかけて真上に排莢そして銃身下部の弾倉からバネで押されている次の実包を上に持ち上げレバーをもどす時に薬室へそして発射、これを繰り返します。ただM94などは実包の火薬量が増え薬莢の長さも長くなりますのでレバーのアクションは大くきなります。そして発射のガス圧が高くなり遊底が後ろに動かないように上下に動く部品が付きます。映画でよく見ていただけるとレバーに付いて部品が下がる様子が確認出来ると思います。ただ真上に排莢されるのでスコープが付けられないことが欠点ですかねえ。友人は左側部に特別な部品をつくり付けていました。この機構は「ヴェラクルス」の時というより昔から「西部劇」にはお馴染みのM92のようです。

ウインチェスターM92
上の銃はウインチェスターM92です。口径44実包は44−40弾倉内装弾数11です。「西部劇」の花形です。しかしこの図の銃は銃身が少し短いタイプなので装弾数は少し少なそうです。モデル1892ですからそれ以前の時代設定では出られない銃ですが「西部劇は」必ずこの銃が出てきます。しかし最近ではM73のレプリカが数社から出されており映画でも登場しますが、私はこの銃の方が昔の「西部劇」の味があり大好きです。ジョン・ウエインの大きなループレバーの銃とかTVの「拳銃無宿」のスティーブ・マックィーンの「ランダル銃」もこの銃を銃身、台尻を落とした銃です。もう一人「ライフルマン」チャック・コナーズの銃もこのモデルですね。

ウインチェスターM1876
この銃は当時作られたウインチェスター社のレバー・アクションの銃では最も強力な銃でしょう。映画ではスティーブ・マックイーンの「トム・ホーン」で使っていた銃です。映画の中でマックイーンが「45−60か?」と聞く場面があります。実包が強力なためM73よりは少々大きな銃でしたね。テディ・ルーズベルトがウインチェスター社の銃のファンだったのでトム・ホーンもラフ・ライダーに居たこともあってこの銃を使っていたのかも知れませんね。実包は40−60、45−60、45−75、50−95、と有るようです。

                                      小銃あれこれ   



スプリングフィールドM1833
45−70の金属薬莢のカービン銃です。リトル・ビッグホーンの戦い「1876年」で全滅した第7騎兵隊の使用した銃です。単発銃では有りますが近代に近い大型実包を使い非常に良い銃だと思うのですが、問題もあったようですね。操作機構は、撃針の付いた部分が薬室手前で上に開き排莢と装弾をするようです。映画ではそのまま銃の名前「スプリングフィールド銃」がゲイリー・クーパー主演で撮られております。近代の3006実包を使う歩兵用の銃のご先祖になるのでしょうか。USキャバリーの正式銃が何故単発のこの銃であったかは多分名前のとおりスプリングフィールドに陸軍工廠がありそこで生産されていたことが原因かと思われます。そしてリトル・ビッグホーンの戦いで撃ち過ぎたための銃身薬室の熱のために鉛、その皮膜などがこびり付き次弾の装填をするのにナイフで薬室内のそれらをこそぎ取り弾を込めたようですが、最近見直した「平原児」の弾薬運送部隊がインディアンに襲われた場面でも兵士がナイフでこの作業をしている場面がありました。どうもあまり軍用銃としてはいいものではなかったようですね。

シャープスM1859カービン
      
米国製であるが英国でも使用された。初期のものはレバーを起こし薬室をあけ可燃リンネル製の薬莢のついた弾を薬室に入れレバーを戻し露出したニップルに雷管を被せるパーカッションの銃であったみたいだが、その後改良されて金属薬莢のリムファイアー方式になったようです上の右の実包が金属薬莢、左がリンネルの薬莢です。最近見たミッキー・ロークの「ラスト・アウトロー」では金属薬莢でレバーを起こすと薬室の蓋の部分がウインチェスターM94のように下に下がり実包装填していました。がこれは多分現代の復刻コピーの銃ですから現代の実包を発射しようと思えばそれくらいの頑丈さがいりますよね。とにかく大口径で威力もそうとうなもので野牛狩りに良く使われたようです。上の図は撃鉄内蔵式マティーニ・ヘンリー小銃の内部ですが、レバーの機構は図のようになっています。シャープスもおおよそこのようなものであったと思われます。追最近見たトム・セレックの西部劇?オーストラリアに西部男が渡り活躍する「ブラッディ・ガン」が此の銃が主人公のように出てきます。この時の銃も金属薬莢になったモデルのようです。この映画を見ていただければ機構その他が良くわかると思います。この映画はそのほかラストの場面で船の乗船券売場でも単発パーカッションの銃が出てきますが新品の雷管が被さっており非常にパーカッションの銃が良くわかると思います。オードリ・ヘプバーンの「許されざる者」は此の銃がメインに使われておりました。ついでにもう一つ謝らなければクリント・イーストウッドの「アウトロー」の渡し舟の綱を切るのもこの銃に長いスコープの付いた銃でした。写真の銃はカービンなので銃身は短いですが流石にバファロー・ハンターに愛された銃だけあってM1875では実包は40−50、40−70、44−77、44−90、45−70、45−90という物凄さであります。「ブラッディ・ガン」の銃などは、あの威力から考えると45−90ぐらいを使っていたのでしょうかねえ。最近の映画では「デッド・ォァ・アライブ」でも使われていましたね。

スペンサー・カービン銃M1865
実包はリム・ファイヤーで口径56”−50大口径の銃でアメリカ南北戦争で北軍が使用した7連発銃です。弾倉は台尻から筒状になった弾倉に実包を尾部から押し込みます。ただ機関部の中の構造を見たことが無く排莢、装弾と連発の方法を是非知りたいと思っております。調べまして是非とも書くつもりでおります。写真の銃はレバーを起こした状態です、台尻から出ているのがチューブ弾倉そして右下の弾倉ケースの中に10本ほどの装弾済みの弾倉を体につけ行動したようですまさに強力な銃ですね連発するうえに弾を70発も持っているわけですから、此の銃を装備した北軍の部隊が強かったはずですよね。クリントイーストウッド版「許されざる者」の相棒の黒人「モーガン・フリーマン」が此の銃を使っておりましたね。この映画が此の銃の装填方法その他レバーの動きなどが一番よく解ると思います。最近鑑賞の「クロスファイアー・トレイル」のジョー爺も此れ使ってましたね15発弾倉装填が出来るようでしたね。

コルトM1855アーミーモデル「リボルバー形式」シングルアクション・パーカッション
コルト・アーミーのパーカッションの拳銃と全く同じ扱いで使用するライフルです。映画「エルドラド」の保安官ロバート・ミッチャム保安官事務所の牢番アーサー・ハニカットが持っていた珍しい銃です。これで的の教会の鐘上手に鳴らしておりましたねえ。

5      拳      銃


  COLT



COLT・SAA

排莢の様子
コルト・シングルアクション・アーミーというよりピースメーカーと言った方がぴったりでしょうか。私はリボルバーではこれ以上の美しい銃は無いと思います。そして頑丈、機構のシンプルさ、排莢の確かさどれをとっても言うことの無い銃であります。1873年7月アメリカ陸軍が8.000丁のこの銃を発注、ここから現代まで第二次大戦期間以外は製造が続く名銃が誕生します。口径は45口径から22口径まで火薬も黒色から無煙へと変わっても形は銃身の長さが変わるくらいです。銃身長がエジェクターと長さが同じの120mm「シビリアン」140mmの「アーティラリー」190mmの「キャヴァリー」小説家バントラインがアープその他に送った銃身長250mmもあるスペシャル。そしてこの銃が映画の西部劇そして当時の西部においてスターになったのは上記の事以外にもう一つの理由が有ります。それはもう一つの名銃ウインチェスター M73と実包が同じだと言うことであります。普通は45口径ですが本当に売れたのは44”−40口径の銃であったと思われます。移動が自分と馬だけの時代、弾薬が一種類で良いということはなんと便利では有りませんか。弾帯にこの実包を挿しているだけで事が足りるわけですからね。この銃は銃身長からシビリアンモデルと言われていた物だと思います。なお安全装置はこの銃もウインチェスターもともに撃鉄を起こし引き金を引きゆっくりと撃鉄を戻すと撃鉄が途中で止まります、その状態がハーフコックと言われる安全装置です。撃つときはそのまま撃鉄を起こし引き金を引きます。当時基本形で一丁17$の値段だった。唯一の欠点はS&Wのように排莢、装弾が早く出来なかったことぐらいですか、でも確実に一個ずつ右のようにエジェクターを使って押し出します。

COLTライトニング41
この銃はSAAをダブルアクションにして少し小さくしたモデルであります。通常は38口径のものを「ライトニング」と呼びます。この銃は本名は「サンダラーM1877」というのですが普通は「ライトニング41」と呼ばれています。「ビリー・ザ・キッド」がこの38口径を使っていた。映画では「ヤングガン」で使われていたと思います。スチール写真の全員が写っているやつのビリーのガンベルトの銃のグリップを見ていただければ。特徴のあるグリップですのですぐに判ると思います。

SAAシェリフズ・モデル
またの名をストアキーパー・モデルとも言われております。45口径銃身長が102mmのエジェクターが付いていないモデルです。私事ですが何度も言いますようにエジェクターの無い銃は恐ろしくて使えません。私には単発のライフルで苦い経験がありますので。この銃で6発で片が付かなかったことを考えるとゾッとします。装填口から爪をリムにひっかけて一個づつ抜いていくのでしょうか。おお怖い。映画ではケヴィン・コスナー主演「ワイアット・アープ」のドク・ホリデーが使っておりましたね。

M1872・コンバージョン
金属薬莢の実包が出来ると当然のように誰もがパーカッションの銃が後装填の銃にならぬかと考えますがこの銃もウイリアム・マソンと言う銃職人の特許で改造された銃です。ネービーのシリンダーの6個の穴を後ろまで抜いて実包径にあわせ、排莢用のエジェクターを取り付け撃鉄に撃針を取り付けて完成です。この改造銃も7.000丁は優に作られたそうであります。

ネービーM1851
海軍用の口径36のパーカッション・リボルバー、当時にも人気の高かった銃だが、現代の実射できるレプリカの銃の中でも最も人気のある銃のようです。

コルト・アーミーM1860
パーカッションの連発銃では一番良くできた銃だと思います。装弾その他は前述しましたので省かしていただきます。口径44、「西部劇」も最近は小道具にだんだんと凝るようになり、クリント・イーストウッドの映画などではよく出てくるのではないでしょうか。そういえば昔、金属モデルガンが黄金色でないころ東京のアメ横の中田商会の「アーミー・モデル」良いのがあったなあ。どこへいってしまったのだろう。これは実際に当時の火薬、弾丸で実射の出来るレプリカです。羨ましい・・・

パターソン・モデル
1836年コルト社の第一号作品であります。36口径5連発です。引き金は普段はフレーム内にあり撃鉄を起こすと出てくるようになっております。初めての使用はテキサスレンジャーズです。コマンチ族80人、レンジャーズ15人との戦いで指揮官はヘイズ、副官がサミエル・ウォーカー、戦いの後コマンチ族30人死亡、レンジャーズ側2名負傷の大勝利。この時にコマンチが5本の指が全部火を噴くと恐れたそうです。後に副官ウォーカーの助言によりトリガーカバーの付いた名銃ウォーカー・モデルの誕生となります。写真が美しすぎますが、今流行の実際に撃てるレプリカです。引き金は撃鉄をおこすと下から起き上がる。映画「マスク・オブ・ゾロ」の敵役の守備隊長が使っておりましたね。

ウォーカー・モデル
上のパターソン・モデルからテキサス・レンジャース副官サミエル・ウォーカーの助言を取り入れて造られた最初の実用大口径パーカッション・リボルバーです。大きさ、重さ、とどれを取っても横綱という拳銃ですね。口径44、全長39.5cm、重量2.1Kgです。たしか「ロンサム・ダブ」の出発でコックを探しに二人で入った酒場でガスが空中のコップを撃ったのがこの銃だった気がいたします。勿論写真は実用のレプリカであります。アメリカは羨ましい、この銃を昔どおりの方法で撃てるんだから。ウォーカーはメキシコ戦争で戦死する。

コルトSAAバントライン・スペシャル
西部劇作家ネッド・バントライン「本名エドワード・Z・C・ジュドソン」がモデルに使わせてもらった当時の銃豪達にプレゼントした銃身長30CmというSAAである。ワイアット・アープ、チャーリー・バセット、バット・マスターソン、ビル・ティルグマン、ニール・ブラウンらがもらっているようだ。映画の中では「OK牧場の決闘」でバート・ランカスターが机の上に座っていじっていましたね。それとステイシー・キーチの「ドク・ホリデイ」でのワイアットは常にこの銃を腰に下げていましたね。

ダブル・アクション・フロンティア
映画「5枚のカード」のロバート・ミッチャムの牧師の銃、ランドルフ・スコットの「必殺の一弾」の散髪屋に現れる情けない殺し屋、今思うとこの銃だっんですねえ。失礼いたしました。実包はウインチェスター73と共用の44”ー40を使用。販売開始1878年、充分「西部劇」の銃なのでした。

6      拳銃あれこれ  S&W



モデル3・スコーフィールド

排莢の様子
S&W社はホーレイ・スミスとダニエル・B・ウェッソンによって1852年に創設された会社です。年齢はスミスが18歳年上ですウエッスン29歳のときの話です。60歳を超えたときにスミスはただ同然の金額でウエッソンに株を売り引退しますが二人の仲は非常によかったようです。22口径金属薬莢を早く取り入れ中折れ式のリボルバー、モデル1を早い時期に作っておりました。機構上大口径の銃は作れなかったが改良を加え32口径モデル2そして1869年に44口径モデル3を完成、フロンティアで大量に売れた。騎兵隊ジョージ・W・スコーフィールド少佐の改良により45口径の上図の銃が完成した。それまでのモデルでは銃の中折れの留め金の操作は両手を使ったが騎兵スコーフィールドはこの金具を外に出し全弾発射後、右手で持った銃をズボンに擦り付けることで中折れが出来るように改良した。左手は手綱を持ったままで出来たのである。コルトSAAの手動排莢の時間の間に排莢装弾が出来た。しかし実包がコルトSAAの実包45ロングに比べこの銃の実包は火薬量が少なく実包の全長がコルトSAAの物より短く威力が低かったためと、コルトSAAはスコーフィールドの実包も発射できたがコルトSAAの実包は長くてこの銃のシリンダー弾倉には納まらなかった。だから間違えてこの銃の部隊にコルトSAAの実包が届くとお手上げになると言うこととなる。こういうことで中折れ式の利点である素早い排莢と再装填を惜しまれながらコルトSAAに取って代わられた。ジェシー・ジェームズもこの銃を使用しておりました。その他映画ではイーストウッド版「許されざる者」の近視の若者そしてTV版「荒野の7人」の大男の元神父さんも使っておりますね1871年に生産開始、1878年までに8969丁が製造された。なぜか帝政ロシアが軍用に採用し大量に輸出された。そして提案者スコーフィールドは何故か運が悪く愛妻は死亡、本人は軍法会議にかけられたり、そして最後は自殺する。最近鑑賞の「クロスファイアー・トレイル」でトム・セレックが見事にこの排莢、装弾を見せてくれましたね。スコーフィールドがあちらで喜んでくれているのではと思います。

モデル・1
元々はシリンダー弾倉が両側に抜けている特許はコルトが先に取っていた。ところが実包の22口径金属薬莢リム・ファイヤーの特許がS&Wによって取られた。そこでスミスはコルト社の一従業員ローリング・ホワイトの特許の中に、この抜けているシリンダー弾倉が使われているのに眼をつけた。その特許で上に折れる22口径のリボルバーを創った。そのコルト社の従業員ローリング・ホワイトは特許を売るのではなく銃一丁の売り上げに対して25セントの歩合を取った。これが彼の大正解でこのS&Wモデル・1は飛ぶように売れたのだった。この22口径のリムファイヤーの実包は拳銃用ショート。銃用ロングと現代も使われている。撃鉄の先はリムを叩くのでマイナス・ドライバーの先端のようになっています。引き金は撃鉄を上げるとカバーから出てくる。なお排莢は上に折った銃からシリンダーを抜きシリンダーの軸にもなっている前方の突出部分で空薬莢を抜きます。この銃のお仲間が坂本竜馬の懐にも遥々海を越えてやってきていたんですねえ。

モデル・2
32口径だが結合部が上方で折れるモデル1と同じ仕様なので32口径までが強度上仕方がなかったのでしょうね。モデル1同様上方に折り実包を込めて発射後はまた上方に折りシリンダーの軸にもなっている前方の突起部分で排莢した。

モデル・3
44口径のS&Wセンターファイヤーという実包を創ることに成功したS&W社はその実包を使う中折れ式のモデル・3を開発した。アメリカン・モデル、帝政ロシヤへの輸出用ラッシャン・モデルである。アメリカン・モデル、ワイアット・アープがOKコラルで使った銃といわれております。

7       拳銃あれこれ  レミントン



レミントン・アーミーモデル
アメリカ陸軍の正式採用銃はこの銃をパーカッション方式から金属薬莢を使用できるように改良した銃で口径は44−40でウィンチェスター73と同じ実包を使用します。映画ではジョン・ウェインの「騎兵隊」で使用されていましたね、それと「マッケンナの黄金」ではテリー・サバラスの悪軍曹も使っていましたね。この銃は昔のパーカッション・リボルバーです。シリンダー上部のフレームその他の部分も重いのが欠陥だが非常に頑丈であった為アウトローにファンが多かったようだ。映画でもジェシー・ジェームズの一味にこの銃を持ったものが多いようですね。この間鑑賞した「デッド・ォァ・アライブ」では追う者追われる者がこの銃でした。

レミントン・ポケットモデル
これもその時代のパーカッション31口径のリボルバー、映画ではお目にかかっていないと思いますが、女性の護身用等に使われた銃なんでしょうか。これも発射できるレプリカです。

レミントン・上下2連デリンジャー
上下2連の銃で中折れだが上に折れる。実包はリムファイアーの40口径、数あるデリンジャーのなかで一番美しい銃だと私は思います。1860年に第一号が作られ現代でもコピーが作られています。映画では「ガンファイター」で黒ずくめの衣装のカーク・ダグラスが使用、「必殺の一弾」「シェナンドー河」「ドク・ホリディ」「5枚のカード」のロバート・ミッチャムは聖書の中を刳り貫きその中に隠し持っておりますね。どちらにしても銃身が短いので護身用の銃であり「ガンファイター」のように決闘には不向きな銃です。レプリカです。

       拳銃あれこれ  スターとル・マット 



スター・44・アーミー
ニューヨークに会社があったようで何回かの改良によってシングル・アクションからタブル・アクションに変わっていったようですね。写真の銃はタブル・アクションのようですね。「西部劇」ではなかなか観る機会が無かったのですがクリント・イーストウッドの「許されざる者」冒頭の拳銃練習シーンに出てきましたね。

ル・マット30・65
南北戦争時に南軍将校用として支給されたので美しい銃が多い。フランス製、何と行っても使い続けられなかった理由は二つありシリンダーはピン・ファイアの実包が9発納まり、何とシリンダー軸は65ゲージのショットガンになっていたのだ。そしてショットガンを撃つ場合は劇鉄の一部分を起こしその部分が銃センターのショットガンの雷管を叩く。是だけでもどんなに大きい銃であったか想像出来ますよね。前から見ると穴だらけで葡萄のようだったので葡萄と呼ばれていたようです。是でせめて実包がセンター・ファイア方式なら結構いい銃ですよね。私好きなんです。「西部劇」では実射場面はありませんがジェームス・コバーン「荒野の隠し井戸」の保安官が腰に下げていましたね。ガンベルトもちゃんと65ゲージの散弾用の実包が挿せるようになってましたね。